疫病下で開発した新しい趣味の1つがプラモデルづくりだ。2021年にはのべ14のプロジェクトを完成させた。Flickrに写真をあげた。Redditにも大体のものを投稿してちょっと褒めてもらい、次回作への意欲につなげている。
車と飛行機の模型が好きだ。流線型の形が美しい。その美しい形を鮮やかな色に塗るのが好きだ。
携帯用でバッテリー駆動の小さなエアブラシを使っている。やはり本物のエアブラシには遠く及ばないらしいが、それでも使うのはだいぶ上手くなった。塗料を何層にも重ねて深みの在る美しい金属調の反射を作ったり、塗料の濃度が塗面に及ぼす影響について理解を深めたり、楽できるところは手を抜いて楽をしたり。灰色のプラスチックに塗料が最初に乗る瞬間が今でも大好きだ。塗っているというよりは、プラスチックの中から色を引き出しているような気がするからだ。大理石の中から彫刻を取り出すような気持ち。
もう1つ大好きなのは、外見だけじゃなくて中身に拘っている模型だ。実物の機械は大体外からしか見ることができないし、模型も外見は忠実に作ってあるが中は空洞だったりすることが多い。だから中に詰まっているものの事はあまり考える機会がないが、考えてみれば設計やデザインの努力の多くは中身に費やされているはずだ。模型の中には、そんな中身に拘って内部の機械群を丁寧に作る事のできるものがある。そういう内部構造を手でなぞり、あとでWikipediaやYouTubeを見てさらに理解を深めたり、そういうのがとても楽しいと感じる。あの流線型のF-22の内臓が如何に凄いことになっているかを理解した時はゾクゾクしたし、EF-66の台車に至っては感動のあまり長編のブログを書いてしまった
2022年は、同じことの繰り返しじゃなくて何か違う方向性を模索したいと漠然と思っている。実物感を大事に汚れを再現するとか?あるいは戦車や艦船模型?まだ分からない。地元の模型同好会みたいなのがあれば入りたいなという気もするが、何しろマイナーな趣味すぎるので、そんな集まりはないかもしれない。
もう1つ2022年中に達成しないといけない目標は、完成した模型を感謝を込めて捨てるという事だ。何しろかさばるので、いくら日本の人が羨む大きさの自室があるといっても、飾るスペースがない。意義があるのは作る過程であって完成した物ではないという風に自分に言い聞かせているのだが、とはいえ完成物を見ると美しく、費やした時間が思い出され、ゴミ箱に入れるのが忍びなく、捨てられないでいる。